管理計画認定制度を攻略する

管理計画認定制度を攻略する

認定基準と必要書類

事前確認申請の入力項目

事前確認申請の添付書類

 本ブログの執筆者が住むマンション(以下、当マンション)では、専門委員会を立ち上げて認定申請の準備を進め,このほど管理計画の認定を取得しました。本ブログは、この準備作業を認定申請のチャレンジ事例として紹介するとともに、準備作業で得たノウハウをもとに認定取得の“攻略法”を示すことを目的としています。認定マンションを目指すマンションの参考になれば幸いです。
 なお、本ブログは執筆者個人の体験談と見解であり、認定の取得を保証するものではありません。

 

当マンションの概要

 ◾️ マンションの分類:小規模・低層・多棟型
 ◾️ 立地:千葉県
 ◾️ 戸数:50戸未満
 ◾️ 築年数:35年程度
 ◾️ 管理形態:全部委託
 ◾️ 管理人・事務所:いずれもなし
 ◾️ 理事:輪番制・2年任期・半数入替え
 ◾️ 監事:原則として、前期の理事長が就任
 ◾️ 管理規約:国土交通省の標準管理規約(単棟型)に概ね準拠
 ◾️ 長期修繕計画:「長期修繕計画標準様式」の旧様式に準拠

認定申請にチャレンジするまでの経緯

 当マンションでは2016年度に、国土交通省の「マンション管理標準指針」に基づいて内部評価を行った結果、「管理組合の運営」分野と「建物・設備の維持管理」分野の評価が低いことが判明。「建物・設備の維持管理」分野の評価が低いのは、長期修繕計画が国交省の「長期修繕計画標準様式」に準拠していなかったためだ。
 そこで、理事会では「長期修繕計画セミナー」に参加するなど、各種情報を集めたうえで、建築設計会社に長期修繕計画の作成を委託。この長期修繕計画の作成でハードルとなったのが修繕積立金の不足だったことから、管理費会計の余剰金を修繕積立金会計に移し替えたうえで修繕積立金の改定を検討し、2018年1月の臨時総会で、修繕積立金の値上げが承認された。
 さらに、理事会では管理レベル向上を目指し、次のような施策を講じた。
◯ 理事を輪番制とし、毎月、理事会を開く。
◯ 管理費会計および修繕積立金会計の記帳方法を発生主義で統一する。
◯ 管理会社との管理委託契約の契約期間を見直し、毎年、契約の更新手続を行う。
◯ 国土交通省の「標準管理規約」に準拠するために、都度、管理規約の見直しを行う。

 以上のような対策を行ってきたことから、評価の低かった「管理組合の運営」分野と「建物・設備の維持管理」分野は改善された。その後、2024年度の大規模修繕で工事費が不足することが分かり、住宅金融支援機構から借入を行う必要が生じた。そして、少しでも管理組合の資金負担を軽くするため、マンション管理計画認定制度の認定取得を目指すことになり、専門委員会で認定申請の準備を行うことになった。

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認定申請の実例はコチラ